2017年ノーベル文学賞受賞者を真剣に予想してみる
そろそろノーベル賞の時期が近づいてきた。
ということで、今年のノーベル文学賞の有力候補者を真剣に予想してみる。
国際的な文学賞の受賞者=有力候補?
過去のノーベル文学賞受賞者が受賞した、他の国際的な文学賞の受賞歴から予想していく。
主なノーベル文学賞受賞者を輩出した国際的文学賞は以下のとおり。
- エルサレム賞:5名
- ストルガ詩の夕べ:5名
- アストゥリアス皇太子賞(文学部門):4名
- ドイツ出版協会平和賞:4名
- ノイシュタット国際文学賞:2名
- 国際IMPACダブリン文学賞:2名
- フランツ・カフカ賞:2名
- ブッカー国際賞:1名
※右側の人数は、後にノーベル文学賞を受賞した人数
そして、上記の文学賞を複数受賞している有力候補者を以下に挙げていく。
- フィリップ・ロス(アメリカ)
- イスマイル・カダレ(アルバニア)
- アモス・オズ(イスラエル)
- デイヴィッド・グロスマン(イスラエル)
- クラウディオ・マグリス(イタリア)
- アントーニオ・ムーニョス・モリーナ(スペイン)
- ジョン・バンヴィル(アイルランド)
- アダム・ザガエフスキ(ポーランド)
- 村上春樹(日本)
- マーガレット・アトウッド(カナダ)
- デイヴィッド・マルーフ(オーストラリア)
その中でも3つ以上を受賞しているのは、
- フィリップ・ロス(アメリカ)
- イスマイル・カダレ(アルバニア)
- アモス・オズ(イスラエル)
- クラウディオ・マグリス(イタリア)
- マーガレット・アトウッド(カナダ)
である。
ということで、この時点ではこの5名が有力候補というわけだが、必ずしも国際的な文学賞をたくさん受賞したからノーベル文学賞が受賞できるというわけではないので、あくまでも参考程度に見てほしい。
出身国で見る受賞者たち
まず大前提に、近年における受賞者の出身国は連続しないということだ。
昨年は、ボブ・ディランが受賞したので、今年はほぼ100%アメリカ出身の作家等は受賞しないと言ってもいいだろう。
それでは、過去20年の受賞者たちの出身国から、地域別に見てみよう。
- ヨーロッパ:14名
- 北米:2名
- アジア:2名
- 南米:1名
- アフリカ:1名
こうしてみると、ヨーロッパ出身者がとても多い。
以上から、2通りのことが考えられる。
①今年もヨーロッパ出身者が有力候補
②非ヨーロッパ・北米系の出身者が有力候補
結局、誰が有力候補なのか
以上より、国際的な文学賞の受賞歴と出身国・地域から考察してきた。
受賞歴からは、以下の方々が有力候補と考えてもいいと思う。
- フィリップ・ロス(アメリカ)
- イスマイル・カダレ(アルバニア)
- アモス・オズ(イスラエル)
- デイヴィッド・グロスマン(イスラエル)
- クラウディオ・マグリス(イタリア)
- アントーニオ・ムーニョス・モリーナ(スペイン)
- ジョン・バンヴィル(アイルランド)
- アダム・ザガエフスキ(ポーランド)
- 村上春樹(日本)
- マーガレット・アトウッド(カナダ)
- デイヴィッド・マルーフ(オーストラリア)
そして、出身国・地域から考えると、以下の方々に絞られてくると考えられる。
上記5名は、過去20年における受賞者の出身国と重ならない。
※年齢も考察の対象に含めた。
そして、もしこの中からさらに絞るのであれば、イスマイル・カダレ(アルバニア)とデイヴィッド・マルーフ(オーストラリア)だろう。
理由としては、ノーベル文学賞受賞者のうち、アルバニア出身者はおらず、またオセアニア圏の出身者が1人しかいないからだ。
さて、今年は誰が受賞するのだろうか?
昨年のようなサプライズはあるのだろうか?
非常に楽しみである。