2019年ノーベル文学賞受賞者を真剣に予想してみる
今年は2年分の受賞者を発表
昨年はくだらないスキャンダルのせいで中止となりましたが、今年は予定通り発表する見通しとなりました。
しかも、前年の受賞者とあわせて2年分を発表するようです。
ということで、今回も2017年に引き続き、受賞者の予想をしていきたいと思います。
国際的文学賞の受賞歴から候補者を絞る
これまでのノーベル文学賞を受賞された方々は、受賞に先立っていくつかの国際的な文学賞を受賞されております。
過去30年ほどのノーベル文学賞受賞者の受賞歴を調べ、共通して先立って受賞した主な国際的文学賞を独自に調査してみました。
- エルサレム賞:過去5名が先立って受賞
- ストルガ詩の夕べ:過去5名が先立って受賞
- アストゥリアス皇太子賞:過去4名が先立って受賞
- ドイツ出版協会平和賞*:過去4名が先立って受賞
- オーストリア国家賞:過去3名が先立って受賞
- 国際IMPACダブリン文学賞:過去2名が先立って受賞
- フランツ・カフカ賞:過去2名が先立って受賞
- ノイシュタット国際文学賞:過去2名が先立って受賞
※正確には文学賞ではない
これらの文学賞を複数受賞し、しかも存命の方々は以下に絞られます。
- クラウディオ・マグリス(イタリア)
- マーガレット・アトウッド(カナダ)
- ジョン・バンヴィル(アイルランド)
- アダム・ザガエフスキ(ポーランド)
- 村上春樹(日本)
- アントーニオ・ムーニョス・モリーナ(スペイン)
- イスマイル・カダレ(アルバニア)
- カール・オーヴェ・クナウスゴール(ノルウェー)
- デイヴィッド・マルーフ(オーストラリア)
- ハビエル・マリアス(スペイン)
- ドゥブラヴカ・ウグレシィチ(クロアチア)
- アントニオ・ロボ・アントゥーネス(ポルトガル)
というわけで、受賞歴からみれば以上の方々が有力候補だと言えるでしょう。
ブックメーカーの常連たちも候補者に
毎回、ニュースでも話題になるブックメーカーですが、上記の受賞実績以外で、常連のように名を連ねる方々も候補者に入れたいと思います。
その常連というのは、以下の方々です。
さて、これで18名に絞り込みました。
過去20年の受賞者の国籍や性別で絞り込む
過去20年の受賞者の国籍から、大変興味深いデータを見ることができます。
それは、受賞者のほとんどがヨーロッパ出身で、なおかつ北ヨーロッパと西ヨーロッパ出身者が多くを占めていることです。
国で言えば、イギリスが最多です。
このことから、以下の2通りの考え方があります。
- 今まで通り、ヨーロッパ中心主義的な選考となる
- 選考委員会の改革により、これまでとは異なり脱ヨーロッパ主義的な選考となる
1.で言えば、恐らくジョン・バンヴィルもしくはクラウディオ・マグリスが有力ではないでしょうか。
また2.で言えば、デイヴィッド・マルーフや村上春樹、グギ・ワ・ジオンゴが有力ではないでしょうか。
一方で、過去20年の受賞者の性別をみると、男性:女性の比率は1:4です。
直近だと、2015年にスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチの受賞が最後です。
また近年における国際的文学賞において、女性の受賞者が増えてきているように感じられます(あくまでも個人的な感想ですが)。
そうすると女性で言えば、マーガレット・アトウッドやドゥブラヴカ・ウグレシィチ、ジョイス・キャロル・オーツが有力と言えそうです。
個人的予想は?
ここまできて、8名に絞られました。
改めてその方々を見てみましょう。
- ジョン・バンヴィル
- クラウディオ・マグリス
- デイヴィッド・マルーフ
- 村上春樹
- グギ・ワ・ジオンゴ
- マーガレット・アトウッド
- ドゥブラヴカ・ウグレシィチ
- ジョイス・キャロル・オーツ
さて、ここから最終的に2名まで絞りたいと思います。
やはり、受賞歴や国籍を鑑みて、クラウディオ・マグリスが有力候補だと思います。
また受賞歴も含め、女性という視点からマーガレット・アトウッドも有力候補だと思います。
しかしながら、直近の受賞者を見ると、受賞歴は全くあてにならなそうです。
なので、もしかするとボブ・ディランのようなサプライズがあるかもしれません。
個人的には、村上春樹かコーマック・マッカーシーが受賞となれば嬉しいのですが・・・。
とにかく、今年の受賞発表が楽しみです。
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