Flare

写真とカメラにをメインに、そして時々ヘビメタや文学関係を書いています。

文学

2019年ノーベル文学賞受賞者を真剣に予想してみる

今年は2年分の受賞者を発表 昨年はくだらないスキャンダルのせいで中止となりましたが、今年は予定通り発表する見通しとなりました。 しかも、前年の受賞者とあわせて2年分を発表するようです。 www.nikkei.com ということで、今回も2017年に引き続き…

もう一つの人類補完計画―『すばらしい新世界』が提示する幸福―

物語のあらすじ すべてを破壊した“九年戦争”の終結後、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別されていた。あらゆる問題は消え、幸福…

秋の夜長に「旅の本」はいかがですか?

はじめに 僕は「旅」についての本(紀行文や小説などなんでも)が大好きです。 中学生のときは『キノの旅』と『狼と香辛料』が、大学生のときに文学に目覚めてからは『パタゴニア』と『ジャック・ロンドン放浪記』が愛読書となりました。 なぜこんなに「旅」…

共同体の本質―『蠅の王』と『芽むしり仔撃ち』を比較して―

はじめに 2月の個人的課題図書『蠅の王』を読了した。 yohane83.hatenablog.com 『蠅の王』は高校生の時に一度読んだことがあるのだが、今回は新訳で、しかも訳がコーマック・マッカーシーをはじめ数々の名訳を生み出してきた黒原敏行さんが担当されたという…

『芽むしり仔撃ち』から見る「自由」について~共同体における自由の幻想~

yohane83.hatenablog.com 1月の課題図書『芽むしり仔撃ち』が予想以上におもしろかったので、自分なりの感想を以下にまとめてみた。 作品概要 大戦末期、山中に集団疎開した感化院の少年たちは、疾病の流行とともに、谷間にかかる唯一の交通路を遮断され、山…

2018年の個人的な課題図書

1月1冊-課題図書- yohane83.hatenablog.com 今年の抱負の中で、「毎月、一冊以上の課題図書を設定して読書する」というものを掲げたので、以下にそれぞれの月ごとの課題図書を設定してみた。 1月 芽むしり仔撃ち/大江健三郎 2月 蠅の王/ウィリアム・ゴ…

カズオ・イシグロだけじゃない! ハヤカワepi文庫のおすすめ小説5選

先日、書店に足を運んだら、カズオ・イシグロの本が売り切れになっていた。 ハヤカワepi文庫のファンであるが、この文庫コーナーで売り切れが出たのを見たのは初めてだ(失礼…)。 ハヤカワepi文庫には名著と名訳が多くある。 これを機に、他のハヤカワepi文…

2017年ノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏

今年のノーベル文学賞は、カズオ・イシグロに授与されることが決定された。 予想ではイスマイル・カダレかデイヴィッド・マルーフだったのですが、残念ながら外れてしまった。 しかしながら、カズオ・イシグロが受賞するとは思ってもみなかったので、大変に…

栄冠は誰の手に?~ノーベル文学賞、今夜決まる~

先日、今年のノーベル文学賞の受賞者を予想した記事を書いた。 yohane83.hatenablog.com その記事では、今年は「イスマイル・カダレかデイヴィッド・マルーフだろう」と予想した。 では、度々ニュースで取り上げられるイギリスの大手ブックメーカー「ラドブ…

2017年ノーベル文学賞受賞者を真剣に予想してみる

そろそろノーベル賞の時期が近づいてきた。 ということで、今年のノーベル文学賞の有力候補者を真剣に予想してみる。 国際的な文学賞の受賞者=有力候補? 過去のノーベル文学賞受賞者が受賞した、他の国際的な文学賞の受賞歴から予想していく。 主なノーベ…